2022.01.17

広報きりいし歴史コラム『旅は道連れ、世は情け』鼎古文書講座教材より


この文章は、大瀬木村(現飯田市大瀬木)の村役人から、水内郡広瀬村に至る街道筋の村役人や宿場の問屋に宛てた病人継送り依頼状の控えです。
時は天明の大飢饉中(天明二年~八年)、広瀬村の十二歳になる与七が伊勢神宮に参拝した帰途、大瀬木村を通りかかった折に発病、歩行困難になったのを見かねた大瀬木村が、医師に診察させたり、服薬させるなどの介抱をしたこと、その後快方に向かい、国許へ帰りたいとする本人の希望から、藩役人とも相談し、その願いをかなえてやりたいので、村から村へ、宿から宿へと継送りの便宜をはかってほしいとする大瀬木村からの依頼状です。
鼎古文書講座の講師、今牧 久先生の解説より引用しました。(代表 村澤通雄)